○ ツメバケイ(始祖鳥の生きた化石と言われている鳥)の羽ばたき飛翔の力学的考察
2015年5月11日、NHKエンタープライズ 自然科学番組「ダーウィンが来た」のディレクターから、ツメバケイの奇妙な羽ばたき飛翔について 問い合わせがありました。 ツメバケイは 南米の
アマゾン川流域の森林に生息する鳥で、日本では見られませんが、始祖鳥の生きた化石と言われています。 その飛翔方法は、水泳のバタフライのように 翼を下方から上前方に引き上げ、
大きな両翼で囲んだ空気を下後方へ勢いよく押し出すように打ち下ろします(鳥の羽ばたき飛翔のメカニズム参照)、このとき 揃えた両足を
前方から
後方へ空気を蹴るように移動させ、広げた尾を下方へ折り曲げます。 これらの動作は、揚力や推力を補足するだけでなく、発生する力の重心に関するモーメントを 0 にするためにも
必要なのでしょう。 大胸筋は小さく、飛行は短時間に限られることが知られています。 (NHK総合5月31日(日)夜7:30「ダーウィンが来た! まるで始祖鳥!?伝説のツメを持つ鳥」参照)
ツメバケイは日本の野鳥ではありませんが、飛翔姿の鳥の彫刻には持って来いの題材です。 いつの日か製作したいと思っています。
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