着水(着陸)する鳥は、空中で失速する速度まで減速した後、水上(地上)の目標地点に 降り立つ(停止する)までの間を滑らかにつながねばなりません。 このため、鳥はいろいろな 方法をとります。
水上の目標地点に降り立つ鳥の多くは、翼、尾、足の水掻をいっぱいに広げ、進行方向と 直角に立て、体全体を前方に反らせ、パラシュートやパラグライダーの要領で降り立ちます。 翼は全開と言うよりは翼面積が最大になるように広げています。 これは、なるべく小さな進行速度 (降下速度)で、前方へ押しやる空気の運動量を最大にし、その反作用として、重力に対抗する 力を得ようとするためです。 頭や足を下げることは、重心を下げて安定性を増し、また、着水点を 見定め着水の準備をするためにも有効でしょう。 着水の直前に、翼を進行方向に羽ばたいて 逆気流を作り出し、軟着陸することもよくあります。 ( ドバトやアホウドリなどが着陸時に見せる 反り のある翼を独特に振動させる動作も 軟着陸するための逆気流を作り出す方法と考えられます。) また、着水(着地)場所が広くて、障害物がないときには、水面(地面)すれすれまで滑空降下 してきて失速し、水面滑走(地面走行)に移行してから、足でブレーキをかけて停止することもあります。
制作:2003年8月、縮尺:1/2
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