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「二番目の方法は翼で水を斜め後方へ強くたたいて一気に離水する方法で、緊急離水のときに用いられるらしい。 ・・・・・翼のひと打ちで、発射されたロケットのように水面を離れる姿は見事であった。」 (吉良幸世:
自然はともだち 南沢博物誌、自由学園出版局、2000)
体を起こし、翼を真上まで引き上げた後、勢いよく打ち下ろします。 この打ち下ろしで、空気の引き込み・空気の押し下げ・水面による押し下げられた空気の圧縮・叩きによる水面の押し下げが相次いで起こり、 大きな反力(上向きの力)が生じるでしょう。 水掻きをいっぱいに広げた強力な両足による下後方への水蹴りによっても、大きな上前方へ向う力が生じるでしょう。 これらの力の合力は コガモの体重を大きく超え、コガモは 一気に水面から飛び出すことができると考えられます。 水掻きに作用する力は、体を起こし、モーメントのバランスをとるためにも欠かせないものと考えられます。 水面から飛び出した後の動作や動きについては、先のホームページの補足、話題9 鳥の緊急離陸に対する多段式ロケットモデル
で詳しく述べられています。
2009年12月制作、1/2縮尺、2号