・H3>・木々の間をすり抜けて飛行するサシバ繧
平地の密集した木立をすり抜けて飛行することは、鳥にとっては、所々に障害物の突き出た側壁の回廊を駆け抜けろようなものではないかと思われます。
常に羽ばたきながら(常に駆けながら)、障害物の突き出た処では、翼端が障害物にぶつからないように、翼を一時的にすぼめて通り過ぎればよいでしょう (障害物競走のような感じで!)。
翼のすぼめ方や動かし方は、翼面積がなるべく大きく留まるように、また、推力や揚力が少しでも大きく保持できるように、手首・肘・肩の関節の屈伸や捻りによってなされるでしょう。
例えば、すぼめた翼の打ち下ろし角度や 打ち下ろし速度を大きくすれば、推力を稼ぐことができるでしょう。
一方、翼をすぼめることで減少した揚力による高度の落下は、(尾を少し上に曲げて)慣性を利用して 運動エネルギーを位置エネルギーに変えれば、落下を抑え、さらには 上昇することもできるでしょう。
運動エネルギーの減少は稼いだ推力によって補うこともできるはずです。
切れのよい上下方向の操舵は、重心から離れた(方向変換のモーメントが大きい)尾の上下動作によって可能であると考えられます。 また、切れのよい左右方向への移動は、障害物を避けようとする側の翼を下げるだけで可能ですが、重心から離れた両翼端に作用する推力や抗力に差をつけることによってもできるはずです。
翼開長以上に幅のある回廊の部分では、普通の羽ばたき飛行 または緊急加速飛行も できるでしょう。
つくば市の自宅に隣接する農林研究団地のフェンスに沿ったヒバの木立でも、すり抜け飛行しているカラスを時々見かけることがあります。
2011年11月制作、1/2縮尺、1号
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