② 群れ飛行の多様性 - 群れ飛行の分類方法への糸口
鳥の群れ飛行を考えるとき、関係する事項の多さと多様さに戸惑います。 群れ飛行の多様な特徴がそれらの事項に深く関係しているので、考察しようとする
群れ飛行がどのような事項に関係しているかを予め確認しておくことが必要です。 確認すべき事項を挙げて整理すると以下のようになります。
① 群れ飛行している鳥の名称
大きさ/形態/飛行性能//習性(それぞれの鳥の社会)
② 群れ飛行が関係している群れ行動の目的
渡り(漂鳥の移動)/就塒/採餌
群れ生活での周遊/縄張りの見回り
外敵からの逃避/外敵への反撃/など
③ 群れ飛行している時期・時間帯
留鳥の場合は、四季のいつ[非繁殖期/繁殖期(コロニーの有・無)]
渡鳥(漂鳥)の場合は、越冬地でのいつ/繁殖地でのいつ(コロニーの有・無)
旅鳥の場合は、中継地でのいつ
時間帯は、朝方/昼間/夕方/夜間
④ 群れ飛行している場所の地形
海原/草原/森林地/農耕地/市街地/など
⑤ 群れ飛行しているときの気象
晴天/曇天/荒天/など
(上昇気流が発生している日/凪いでいる日/追い風が吹いている日/など)
⑥ 群れ飛行の規模
~10羽(小群)
10羽~100羽
100羽~1000羽
1000羽以上(大群)
⑦ 群れ飛行している高度
0~1m(地面・水面すれすれ)
1m~10m(低空)
10m~100m
100m以上(高空)
⑧ 群れ飛行のパターン
前後/左右/上下 の方向に広がった集団
(先頭を行く鳥に続く隊列/押し寄せる波のような外観/動く巨大生物のような外観/
など)
⑨ それぞれの鳥の飛行方法
羽ばたかない飛行(滑空/帆翔/バウンディング/パラシューティング/急降下)
羽ばたく飛行(巡航/緊急/低速/ホバリング/離陸・上昇/下降・着陸)
(羽ばたきの周期・位相/1点ヒンジの羽ばたき・2点ヒンジの羽ばたき/引き上げ方/など)
⑩ 空気を介しての多体間相互作用(密集度)
有る(相互作用の特徴)
ほとんどない(回避の方法)
それぞれの群れ飛行について これらの事項をチェックして行けば、鳥の群れ飛行の分類方法の糸口が掴めるかもしれません。
最初へ