(従来考えられてきた) 揚力を発生させる方法
揚力が発生する翼の形:
翼の形の特徴は 翼弦、厚み、反り、迎角、翼幅 で表される。
厚み/翼弦、翼弦/翼幅 は小さく、後縁は尖っていなければならない。
迎角、反り は小さな範囲に限られる。
翼に迎角を与えて動かすとき、 翼のまわりに循環流が発生する。
翼に当たる空気は循環流と合流し、流速は上面で速く、下面で遅くなる。
流れが定常に近ければ、ベルヌーイの定理が成り立つと考えられるので、圧力は上面で
下がり下面で上がり、上向きの力ー揚力ーが発生する。

「循環流を伴なう翼では、空気は翼を動かす方向とほぼ直角下方へ押し出され(掻き
下ろされ)、その反作用として、直角上向きの力ー揚力ーが発生し、翼を動かす方向には
力の負担はほとんどない」 と、一般的な方法の特別な場合として、説明することもできる。
翼を水平方向に動かすためには、揚力に対抗する力で翼を押さえていなければならない。
鳥は翼の浮上を体重で押さえ、高度の保持に利用している。 このとき、翼には体重を
支持する力の負担が要求される。
(たとえ翼幅が短くても)、循環流の発生は 揚力が発生する決め手となる。
野球で、ピッチャーの投げるボールの回転(循環流の発生)が、ボールをカーブさせる
(進行方向に直角な力が発生する)決め手となるのと同様。
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