・コロニーで生まれたウミネコの雛の飛翔訓練
ウ
人の場合、生まれた赤ちゃんは、筋肉や脳・神経の発育に伴って、一人座り、ハイハイ、つかまり立ち、伝い歩き、一人歩きへと発展して行きます。
この間、親は乳や離乳食を与えるとともに、発育行動(自主トレ)の安全性を見守ることが必要です。 これに続く 簡単な遊び、散歩や買い物などへの同行
では、親の先導が必要になります。 さらに発育が進むと、他の子供達や親達の集団加わって、集団育成に移行します。
このような育成過程はアホウドリの場合にも見られます。 生まれた雛は、筋肉や脳・神経の発育に伴って、立ち上がる、羽ばたく、羽ばたいて飛び
上がる、羽ばたいて縄張り内を飛ぶ、縄張り外への飛立つ(巣立ち)へと発展して行きます。 この間、親は給餌とともに発育行動(自主トレ)の安全性を
見守ることが必要です。 これに続く 簡単な飛翔訓練、餌場への同行、採餌訓練などでは、親の先導が必要になります。 さらに発育が進むと、他の幼鳥
達や親鳥達の集団に加わって、集団育成されて行きます。 他の鳥の場合も同様ですが、発育のテンポが 人の場合に比べて速いのが特徴です。
鳥の場合、幼鳥・若鳥の大きさは成鳥とほぼ同じですから、色彩が違わない限り、集団育成中の群れ飛翔を一般の群れ飛翔と見分けることは難しい
でしょう。 しかし、アホウドリの場合、成鳥と色彩が異なる幼鳥・若鳥の期間が長い(~3年)ので集団育成中の群れ飛翔を見ることができると
思われます。 繁殖終了後の北方への移動では、集団育成の実態が見られるでしょう。
ウミネコの発育についての観察記録は、インターネットで見ることができます。 例えば、越智伸二氏のホームページ
“ウミネコの生活史 羽ばたき訓練から巣立つ”
。 ウミネコのコロニーには 1000~10000の巣域(縄張り)
があり、数坪の縄張り内には 1~3羽の雛がいて、1日 3~4回の給餌が必要になるので、発育期のコロニーは、自主トレする雛達や、給餌・見守りの
親鳥達で活気にあふれることでしょう。
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